みまもりプレス

2018年03月29日(木)

共同開発による「GPS搭載シューズ」と見守りシステム

鹿児島県肝付町での実証実験得られた好結果を公表:ハタプロ(他)

 ハードウェアの設計・開発、コンサルティングなどを手がけるハタプロ(本社:東京都港区)では、同社を含む5社によって共同開発された「GPS搭載シューズ」と「見守りシステム」を活用した実証実験が鹿児島県肝付町(きもつきちょう)にて実施され、その有用性が確認されたことを発表した。

 同社とともに共同開発に参加したのは次の4社。
◎フジクラ(本社:東京都江東区)
◎キャラバン(本社:東京都豊島区)
◎LiveRidge(ライブリッジ/本社:東京都港区)
◎NTTドコモ(本社:東京都千代田区)

 今回の実験に使用された「GPS搭載シューズ」は、「履き心地の良い、日常から利用できるシューズ」という点にこだわり開発されたもの。靴の制作を手がけたのは「キャラバン」だが、同社は日本の「登山史」にその名を刻むトレッキングシューズメーカー。

 今回は、「GPSデバイス」を搭載することで犠牲となってきた「履き心地」を徹底的に追求。登山というシビアな環境下で快適かつ安全に利用できるシューズの開発に専念してきた同社の技術やデザインの専門性が活かされて、GPSモジュールを靴の中に最適に実装しながらも、軽くて履き心地が良く、さらにすべりづらい実用性とデザイン性の高いシューズが誕生したのだという。

 また、見守りシステムについては、IoT向けの管理システムや医療介護向けのシステム開発に関するノウハウと実績を有する「ハタプロ」と「LiveRidge」が担当し、見守りと捜索ケースに特化した機能の実装と、画面の遷移の少ないデザインを採用すること、さらに初見のユーザーでも迷わず使える捜索実用性の高いシステムになっているという。

 

 実験が実施されたのは3月10日。鹿児島県肝付町・新富地区にて、地域住民、医療介護関係者、警察、消防、自治体関係者など約100名が集まり、認知症に対する理解の共有と徘徊・行方不明を想定した捜索訓練というかたちで行なわれた。

 実験の結果では、捜索開始から約30分で徘徊役の発見に至り、GPSシューズの有用性としては、GPS端末を挿入した状態でも履いた異物感がなく、靴の履き心地も普通の靴同等以上という意見が得られたとのこと。また、見守りシステムの有用性としては、いつ画面を見ても徘徊役の位置情報が地図上で正しく表示されており、捜索者自身の位置も同じ地図上に表示されていたため、捜索時間の短縮に繋がったという好結果が得られたという。

 今後は、本実証実験の結果を踏まえ、日常から使える履き心地を追求したIoTシューズの開発とソフトウェアの改善活動が行われながら、各社の専門知識を生かす流れで本サービスの事業化を目指すとのこと。 【A.Yagisawa】

(※)画像出展「ハタプロ」プレスリリースより。
(ソース元:PR TIMES)

【関連URL】
◎株式会社フジクラ
http://www.fujikura.co.jp

◎株式会社キャラバン
https://www.caravan-web.com

◎株式会社LiveRidge
https://www.liveridge.com

◎株式会社NTTドコモ
https://www.nttdocomo.co.jp

◎株式会社ハタプロ
http://hatapro.co.jp

 
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