みまもりプレス

2018年06月04日(月)

事業所合同による「徘徊」への対策訓練を実施

実際の「捜索」が想定された綿密な実施内容を発表:清風会

「住み慣れたまち。ここで、いっしょに、自分らしく──」を理念する社会医療法人清風会(せいふうかい/所在地:岡山県津山市)では、同法人初の試みとなる事業所合同の「徘徊対策訓練」を実施した。

「地域の皆様にいつまでも住み慣れた町で過ごしていただけるよう、医療・介護・リハビリテーションで『自律』を支援しています。急速に高齢化が進む日本において大きな問題とされている『高齢者の徘徊』について当法人でも対策すべく、事業所合同の「徘徊対策訓練」を初めて実施しました」(清風会)

 同法人が運営する『日本原(にほんばら)病院』は高齢の利用者が多く、リハビリによって身体的に回復している利用者が「認知症」などの症状で徘徊してしまう危険性を想定して、このほど実際に同院の利用者が「徘徊」によって院外に出てしまった場合にどのような対応をとるか、隣接施設の職員らも参加しながらの、実践的な訓練が行なわれたのだという。

 今回の訓練では、日本原病院のリハビリテーション科が主導で計画。5月16日、14時より『徘徊対策訓練』が開始された。この数日前には院内連絡で各部署に通達され、部署ごとに1〜2名の参加を募ったという。  実際に利用者が徘徊で院外に出てしまった場合、1つの部署だけで捜索に出ることは難しいため、あらかじめ各部署が連携して捜索に協力できるようにこのような方法がとられている。

 訓練開始とともに参加者全員が集合するのではなく、各部署の参加職員が自分の仕事の都合を付けてから次々に集まる方式がとられ、あくまでも実際の捜索時を想定したプログラムとなった。

 2人1組となった職員が、同病院の周辺を捜索。その際には「周辺マップ」「徘徊者の特徴」を持ち、指定された範囲を徒歩と車とて分かれて捜索が行なわれた。

 30分ほどで、車の捜索チームから本部に「対象者発見」の連絡が入り、捜索に参加していた職員全員に「対象者発見」の連絡がなされ、全員が帰還し捜索完了。各々各部署の通常業務に戻った。

 「日本原病院の周りには民家や商店、銀行などがあり、細い路地なども入り組んでいるため、本当に捜索する場合一度見ただけでは対象者を見つけられない可能性もあります。一度通ったルートも、別の目で見ることで発見に繋がるので、今回の訓練もそのように行われました」(清風会)

 今回の訓練を経たうえで、同法人では以下の点に留意し、またそれを「徘徊対策」のポイントしても呼びかけている。

 「もしもご家族やご近所の方が徘徊で「行方不明」になってしまった場合、多人数で探される際には
●対象者の特徴や、行方不明時の服装
●誰がどこを探すか
●探しに出ている人達の連絡先
●対象者が見つかった際の連絡先
などを皆で共有し、連絡を取りながら探すように心がけてみてください」(清風会)

【A.Yagisawa】

(※)画像出典『清風会』プレスリリースより。(ソース元:PR TIMES)

【関連URL】
◎社会医療法人 清風会/日本原病院
http://www.smc-seifukai.or.jp/nihonbarahp/

◎社会医療法人 清風会
https://www.smc-seifukai.or.jp/

 
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