2019年4月16日(火)
加齢による難聴──騒音下でも聴き取りやすい技術とは
騒音下の都営地下鉄五反田駅で「音声明瞭化技術」実用化へ:TOA
2019年4月16日(火)
加齢による難聴──騒音下でも聴き取りやすい技術とは
騒音下の都営地下鉄五反田駅で「音声明瞭化技術」実用化へ:TOA
「案内放送システム」で、公共空間における快適なコミュニケーションの実現を目指すTOA(ティーオーエー/神戸市中央区)では、都営地下鉄「五反田駅」改札口において、独自開発による「音声明瞭化技術」を実用化した。
同社では「加齢による難聴者が聞き取りやすい音の調査」を独自に実施。高齢者を対象とした「聴取実験結果」から、「はっきり聞こえる──」という印象を得られる度合いや、音声の「了解度(=音声の聴き間違いの度合い)」は、音声の周波数や音圧の違いで変化することを把握。また、健聴者に対する同様の実験では、騒音が大きい環境下での聴取条件で「了解度」が改善する結果も得られたという。
これらを踏まえて同社では、構内アナウンス放送の明瞭度改善を課題としていた都営地下鉄「五反田駅」改札口にて、音声明瞭化技術の実用化を試行。これまで「スピーカーの増設」だけでは十分な効果を得られなかった現況を、本技術を活用した音響設計により「放送がただ〝聞こえる〟だけではなく〝聞いて理解できる〟ようになりました(同社リリース本文より)」としている。
なお同社では、この聴取実験の概要などを『鉄道と電気技術』誌にて「環境に応じた駅放送設備の音響改善」という論文タイトルで発表している。 【A.Yagisawa】
(※)画像出典『TOA』プレスリリースより。(ソース元:アットプレス)
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