みまもりジャーナル

モバイルWi-SUNルータの外観

2016年04月20日(水)

「Wi-SUN」活用の見守りシステムで捜索模擬訓練

千葉県香取郡神崎町で認知症高齢者を想定:情報通信研究機構

情報通信研究機構と、NTT東日本・千葉支店では、見守りトライアル『Wi-SUN(ワイ-サン)を活用した高齢者見守りシステムによる認知症高齢者等を想定した捜索模擬訓練』を千葉県香取郡神崎町にて実施した。(実施日03月27日)

社会福祉法人「神崎町社会福祉協議会」(千葉県香取郡)が主催する地域認知症ケアコミュニティ事業「みまもり声かけ体験」において行われたもの。

今回の模擬訓練の特徴だったのが「人とICTが連携する新しい訓練」という点。

具体的には、徘徊高齢者役が所持する「小型Wi-SUNタグ」から発信される電波が、町中に設置された「Wi-SUNルータ」で検知されることによって、徘徊高齢者役の位置情報が本部で把握できる機能を確認。

そして、その徘徊高齢者役と遭遇する可能性の高いスマートフォン保持者(捜索協力者役)を自動的に抽出して、スマートフォンを通じて徘徊高齢者役の特徴を含めた捜索協力依頼情報を通知するという機能の確認。

さらに、捜索協力者役が徘徊高齢者役の数十メートル以内に近付いた場合に、そのスマートフォンに特別な通知を行う機能を確認するというもの。

近年では、こうした「ICT」を使った様々な見守りサービスが世の中に提供されているが、徘徊によって行方不明となった高齢者を捜索するICTサービスにおいては「携帯端末の充電後の持続時間を長くする」「携帯しやすい小型・軽量化とデザインの工夫を図る」また、「利用者が負担する月額料金を低廉化するなど」多くの課題が残る。

そんな中で、消費電力が小さく、比較的長距離な通信が可能である『Wi-SUN』規格を活用することで、発見の捜索精度の向上が図られるという点に注目が集まる。

「今回の模擬訓練結果や参加者との意見交換内容を基に、機能面・使いやすさの向上や、更なる高齢者見守りの実態把握・ニーズ把握を重ねることにより、ソリューションサービスの実現可能性を検討してまいります」(情報通信研究機構)【YG】

国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)
http://www.nict.go.jp

東日本電信電話 千葉支店(NTT東日本)
https://www.ntt-east.co.jp/chiba/

社会福祉法人 神崎町社会福祉協議会
http://www.kozaki-shakyo.jp

 
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