みまもりジャーナル

2016年11月28日(月)

目的音を聴き分ける「音状況認識技術」で状況を把握

犯罪・事故の検知や高齢者住宅の緩やかな見守りへの応用も:NEC

NEC(本社 東京都港区)では、「音」によって今起きている状況を認識できる「音状況認識技術」の開発について発表した。これは同社の最先端AI技術群『NEC the WISE』の一環として行なわれているもの。

今回開発された「音状況認識技術」とは、マイクで収集された音を「目的音」と「環境雑音」とに分け、目的音の中から細かい構成音を抽出して、その組み合わせパターンから事象の有無を判別するという「事象判別技術」。

このことで、判別したいくつかの事象から起きている状況までの認識が可能になるのだという。

この技術を活用することによって同社では「公共施設や観光地における犯罪・事故の検知や、高齢者宅の生活音による緩やかな見守りなど様々な環境における危険状況の高精度な認識を実現します」としている。

また、今秋に開催された、音響検知の国際的なコンテスト『DCASE2016』においては、雑音中の日常音検知部門で、第1位獲得の実績ももつ。

さらに、同社による検証では、従来比5倍の遠距離でも十分な検知ができることも確認されているという。

「社会ソリューション事業」に注力している同社では、セーフティ事業の強化を掲げており、今後もこのようなセンシング技術を活用した製品やサービスを提供することで、安全・安心で豊かな社会の実現に貢献していくという意気込みを示した。【A.Yagisawa】

◉NEC
http://jpn.nec.com

 
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