みまもりプレス

2018年10月30日(火)

高齢者の買物支援と孤食防ぐ取り組み『やまわけキッチン』

団地の一室を「みんなが集って食事ができるお惣菜屋さん」に改装

 大阪府住宅供給公社(本社:大阪市中央区)と、SEIN(サイン/NPO法人・堺市堺区)とが連携を図り、高齢者の買い物支援・孤食の防止・健康寿命の延伸などを目的に、「丘の上の惣菜屋さん『やまわけキッチン』」をこのほどオープンする。

 店舗所在地は、泉北ニュータウン(せんぼく/堺市南区)にある「茶山台団地(ちゃやまだい)」。この一室が、「集って食事ができるお惣菜屋さん」として改装・店舗化された。その名の由来も「みんなが集い、おいしいごはんと楽しい時間を『山分け』るという考え方」からきているのだとか。

 プロジェクトの発端となったのは、大阪府住宅供給公社が実施した『暮らしに関するアンケート調査』の結果。「団地内の空地や空家等を活用して取り組む活動について興味があるもの」という設問に対して、「日常生活支援のための拠点」や「軽食を提供する食堂やカフェなど」が上位にあがったことからだという。

 また、堺市が65歳以上の高齢者がいる世帯に対して実施した『堺市南区 買い物に関するアンケート調査(平成29年4月)』によれば、買い物の際の困りごとの有無について、「ある」(20.3%)、「今のところは問題ないが、将来的には不安を感じる」(44.3%)という結果が明らかとなり、高齢化が進む「泉北ニュータウン」では、起伏の多い地形に加え、徒歩圏内にスーパーのない地域も存在することなどから「買い物困難者対策」が必要であることもきっかけのひとつとなった。

 店舗の改装費用は、ハウジングアンドコミュニティ財団(一般財団法人)の「住まいとコミュニティづくり活動助成」の助成金を活用して、床貼り・家具作り・ペンキ塗りなどは団地住民のDIY(日曜大工)で仕上げたという。また、冷蔵庫やシンクなどの機材や調理器具代は「クラウドファンディング」などで集めた寄付金で捻出したとしている。

 キッチンでは「泉北産の食材」などが使われて管理栄養士が考えた惣菜一品100円などが販売される。オープンは2018年11月5日(月)。 【A.Yagisawa】

(※)画像出典『大阪府住宅供給公社』プレスリリースより。(ソース元:PR TIMES)

【関連URL】
◎大阪府住宅供給公社
https://www.osaka-kousha.or.jp

◎NPO法人SEIN
http://www.npo-sein.org

 
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